膝関節の構造と疾患について～淡路の整骨院MOIKIYA

 

大阪市東淀川区淡路のはりきゅう整骨院MOIKIYAです。

 

今回は膝関節について詳しく書いていきたいと思います。

 

 

【膝関節の構造】

 

膝関節は股関節とともに最大の関節であり、歩行や運動において重要な役割を担います。

 

 

膝関節は大腿骨と脛骨と膝蓋骨の３つの骨により構成されています。

 

 

膝関節を分類すると、膝蓋大腿関節と大腿脛骨関節の２つの関節があります。

 

 

腓骨は膝関節を構成しないため脛腓関節も膝関節ではありません。

 

 

膝関節は骨の構造のみでは安定性に欠くため、大腿骨と脛骨の間にある半月板や靭帯、筋腱の補強により安定性を高めています。

 

 

半月板は半月状の繊維軟骨で関節面の安定性を高めて荷重の分散や衝撃吸収に働きます。

 

 

半月板は内側半月板と外側半月板があります。

 

 

外側半月板は膝窩筋腱、弓状靭帯、腸脛靱帯、外側側副靭帯が膝の内反を抑制しているが、

 

 

外側側副靭帯は外側半月板とは癒着していないため、内側半月板よりは大きな可動域があります。

 

 

内側側副靭帯は鵞足(半腱様筋、縫工筋、薄筋)、半膜様筋とともに膝の外反を抑制し、関節包を介して内側半月板と癒着しているため可動域が多少制限されています。

 

 

大腿骨の顆間窩外側壁と脛骨顆間部前方を連結し、大腿骨に対する脛骨の前方移動および内旋を抑制しているのが、前十字靭帯です。

 

 

大腿骨の顆間窩内側壁と脛骨顆間部後方を連結し大腿骨に対する脛骨の後方移動を抑制しているのが、後十字靭帯です。

 

 

膝蓋骨は人体最大の種子骨であり、大腿四頭筋と膝蓋腱を連結し、膝の前面を補強し大腿四頭筋による膝の屈伸運動をサポートしています。

 

 

 

【膝関節に作用する筋と参考可動域】

 

膝関節に作用する筋は大腿の筋と下腿の一部の筋が作用します。

 

 

膝関節伸展に作用する筋は大腿四頭筋(大腿直筋、内側広筋、中間広筋、外側広筋)でそのうち大腿直筋は股関節の屈曲にも働いています。

膝関節伸展とは膝を伸ばした状態の事です。

参考可動域は0°

 

 

膝関節屈曲に作用する筋は縫工筋、薄筋、半腱様筋、半膜様筋、大腿二頭筋、膝窩筋、腓腹筋です。

 

膝関節屈曲とは膝を曲げた状態の事です。

参考可動域は130°

 

※半腱様筋、半膜様筋、大腿二頭筋はまとめてハムストリングスと呼ばれています。

 

 

股関節伸展に作用する筋は半腱様筋、半膜様筋、大腿二頭筋のハムストリングスと大きなお尻の筋肉である大殿筋です。

 

股関節伸展とは屈曲とは真逆で脚を後方に上げる動作の事です。

参考可動域は15°

 

 

膝関節は屈曲伸展の他に内旋、外旋の動きも可能です。

 

 

膝関節内旋に作用する筋は縫工筋、薄筋、半腱様筋、半膜様筋、膝窩筋などです。

 

 

膝関節外旋に作用する筋は大腿二頭筋です。

 

 

膝関節は屈曲伸展に伴って下腿の回旋運動が生じています。

 

 

膝関節屈曲時は大腿に対して下腿が内旋します。

 

 

膝関節伸展時には大腿に対して下腿が外旋します。

 

 

正座のとき膝は屈曲しているが足部のかかとは外側を向き、つま先は内側に向いていることから分かるかと思います。

 

 

また他動的にはわずかながら内反と外反の動きも見られます。

 

 

 

【膝の検査】

 

大腿骨長軸と脛骨長軸がなす角度を外側で計測したものを大腿脛骨角(FTA)といい、日本成人平均は176°と言われています。

 

 

下肢機能軸は大腿骨頭中心と足関節中心を結ぶ線で、理想的なのは膝の中央にその線がくることです。

 

 

関節内の液体貯留を検査するには膝蓋跳動で確かめる方法があります。
 

膝関節内に炎症や出血による液体貯留がある場合に膝蓋跳動の所見が得られます。

 

検査方法は一方の手で膝蓋上包を圧迫しながら関節液を下方へ移動させます。

 

他方の手で膝蓋骨を垂直に押すと間接的が貯留しているときは膝蓋骨が上下に動く感触が得られます。

 

 

 

【膝の変形】

 

 

反張膝は膝の過伸展により横からみると膝が反り返ってみえます。

 

内反膝はO脚と呼ばれ、外反膝はX脚と呼ばれています。

 

 

 

【膝関節の主な疾患】

 

有痛性分裂期膝蓋骨

 

オスグッドシュラッター病

 

腸脛靭帯炎

 

シンディングラーセンヨハンソン病

 

離断性骨軟骨炎

 

特発性骨壊死

 

血友病性関節症

 

特発性膝関節血症

 

反張膝

 

内反膝(O脚)

 

外反膝(X脚)

 

鵞足滑液包炎

 

変形性膝関節症

 

ステロイド関節症

 

神経病性関節症

 

膝蓋軟骨軟化症

 

滑膜ひだ障害(タナ障害)

 

色素性絨毛結節性滑膜炎

 

前十字靭帯損傷

 

後十字靭帯損傷

 

内側側副靭帯損傷

 

外側側副靭帯損傷

 

半月板損傷

 

関節リウマチ

 

痛風

 

化膿性関節炎

 

骨折、脱臼など